愛は要らない【番外編】


シートベルトに手を伸ばしながら、遥の問いに綾野は考えながら話し出す


「遥は、働いてるでしょ?」

「まぁ、ね」

「なんだか、当たり前みたいで・・・。何もしないで頼ってるって状況に、納得がいかないっていうか・・・」


綾野の言葉に、遥は驚いたような顔をする


「それは、僕の役目なわけだから・・・」

「もらうばかりじゃ嫌でしょう?」

「・・・・・・それが、バイトを始めた理由?」


頷く綾野に、遥は思わず吹き出してしまう


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