愛は要らない【番外編】


ずっと貼り紙を見続ける綾野に、運転手が躊躇いながら声をかける


「あ、そうですね。あんまり遅れると、遥がうるさいから」


思い出したように、綾野は車に乗り込んだ





「・・・・・・有沢くん」

「なんでしょう?西園寺専務」


秘書の有沢 結子が、遥に呼ばれて立ち止まる


「綾野が働きたいと言い出したんだ」

「・・・・・・いいこと、なのでは?家に閉じ籠るのは、良くないですし」


それは分かるが、遥が言いたいのはそういうことではない


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