愛は要らない【番外編】
綾野の問いに、遥はしっかり考えてから答えを口にする
「産んでほしいと、思うよ」
「・・・・・・産むという決断も、産まないという決断も、簡単にできるものじゃない」
「うん」
「私は・・・・・・」
必死に言葉を絞り出す綾野を、遥は焦ることなく待つ
「ホントは産みたい・・・。でも、怖い・・・。また、あの時みたいに、なるんじゃないかっ、て思って・・・」
「・・・うん。僕も、怖いよ」