愛は要らない【番外編】
言葉とは裏腹に、綾野の顔色は悪い
「僕は女の子がいいな」
「え・・・?」
「綾野似の、可愛い女の子」
突然、何を言い出すんだろう
綾野は困惑の顔で遥を見上げる
「産まれるかどうかばっかり考えるのは、良くないよね?」
「あ・・・」
無事に産まれたあとのことなんて、想像もしていなかった
「女の子の次は、男の子かな?」
「・・・そう、ですね・・・。遥と結婚したの、間違いじゃなかった」