愛は要らない【番外編】
妹を見送ると、遥野は両親に向き直った
「話って?」
「言いにくいんだが~・・・」
「私は言いませんよ?」
紅茶が注がれたカップを手にし、綾野は冷ややかに告げる
「遥野、見合いをしてみないか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい?」
意味が分からなくて、遥野は聞き返す
「綾野、変わってくれ・・・」
「・・・仕方ないですね。遥野、お祖父さんの知り合いに、天宮という方がいたのを知ってる?」