チョコレート*キス [短編]


「ちょっと、梨乃?」

「え?」


いけない。
別れた時の圭ちゃんの顔を思い出して、泣いちゃうところだった。




「とりあえずチョコ、あげなよ。そんでついでに告っちゃえ♪」


いやいやいや・・・

「あげなよって言われても・・もう帰っちゃったし。作ってないし。」

無理っしょ。


「なーに言ってんの!バレンタインは日曜!つまり二日後!!お分かり?」


「・・・はぁ。」

美夜やけに食いついてくるなぁ。


「つまり、チョコ作って呼び出すなり家持ってくなりして告っちゃえばいいのよ。」


「なぜに告らなきゃ・・・
「はい、決定!月曜に報告!!いいね?」


そして最後に美夜は、
「あんたがたまに圭吾君のこと見つめてるの、知ってるんだからね?」
と言って、教室を出て行った。




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