伝えきれない君の声
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「栗田、大丈夫か?」
「えっ…?」
「いやお前、なんか顔色悪いからさ。」
私は店長からの休暇を自ら断り、お店に出勤することにした。
1人でいるほうが、果てしなく辛い。
夜、家に帰ったらどうせ泣いてしまうんだ。
そしたら今くらい、忘れたい。
「大丈夫です。ただなんか寝付けないだけですから。」
「そうか…」
店長はそれ以上はもう聞かなかった。
入ってきた客たちにテキパキと接客をしている。
『考えちゃ、ダメ。』
頭に言い聞かせ、
私もなるべく忙しさを保った。