伝えきれない君の声


店の裏手にある倉庫から、
届いたばかりのコーヒー豆を手に取る。


袋から、ほんのりと香る
香ばしい匂いに、思わず
溜め息が出る。



在庫を確認して
倉庫の鍵を閉める。


錆付いてしまい、
思うように閉まらず苦戦していると



「すみません。」


後ろから声が、した。





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