伝えきれない君の声


――最悪。


あの大雨が嘘のように、
今日は快晴が広がっている。


それなのに。



昨日びしょ濡れだった服も、
カラッと乾いている。


それなのに。


私の気持ちは、
昨日よりもどんよりとして
ざわざわと強風は吹き荒れ…


おまけに風邪を引いた、らしい。


ひどい寒気と、頭痛。


ほんと、最悪……



私は震える体を毛布で包み、
ぼーっとする頭で店長に電話をかけた。



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