PEACH☆DROP



『美ぃ〜姫ぃ〜♪ 来るの遅いッ!』



突然、後ろから抱き着かれてずっしりと私の方に重みがかかる。



それと同時に、首が締め付けられる。



普通に振りほどこうかと思ったけど、つい反射的に腕を取ってそのまま投げてしまった。



でも、後ろにいた子は投げられても空中で体制を立て直して着地した。



「弥生、ゴメンッ! だからいつも後ろから来ちゃダメだッて言ってるじゃんッ」



『挨拶変わりだッて☆ それに慣れてるし、うちなら大丈夫ッ☆』



この子は、水無瀬弥生(みなせやよい)。
同じく翠嶺学院の高等部2年。



アクロバットテニスを得意とする子でさっき話した院内でアクロバットテニスをする2人の内の1人。


紘と弥生が組んだ時のダブルスは最強。







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