PEACH☆DROP
それはとても深くて誰一人として立ち入るコトも決して許さなかった。
そして……、
自分自身でさえもこの月明かりの届かない"闇の中"をどれくらい進んだのかも分からなくなっていた。
そんな誰も自ら入って来ようとしない"闇の中"に唯一その中に入って来て、私に手を差し延べて救い出してくれたのが、今では私の大切な親友の香凜と涼夜だった。
二人はずっと"闇の中"にいた私の手を取って、私にとってそれは眩し過ぎる"光の中"へと連れ出してくれたのだ。
私の世界を"闇"から"光"へと変えてくれた二人には、どれだけの"ありがとう"を香凜と涼夜に伝えても伝えきれない程の恩と借りがある。
だから私は、これから先自分の命が尽きるまで二人に恩と借りを返していくとあの日、自分の中で強くそう思った。