バレンタインキッス 【短編】
「胡桃!何してるのー?」
こうやって、いつもあたしに話しかけてくれるのは親友の美香。
中学からずーっと一緒なの!
それに、あたしが神谷くんに想いを寄せてるって知ってる唯一の人。
「胡桃さぁ、来週のバレンタインあげないの?」
「あげるって…誰に?」
もしやと思いつつ、聞き返した。
「神谷くんに決まってるじゃん!」
やっぱり…
「1年に1度のチャンスだよっ?ここはあげないと…誰かに取られちゃうよ?いいの?」
美香はニヤニヤしながら言った。
わかってますとも!
けど、無理だよ…
恐る恐る口を開いた。
「けど…あたしには無理な…」
最後まで言う前に美香が言った。
「そんなこといってると、あたしが取っちゃうよ?」
「困ります!!」
ってか、あたし…
遊ばれてますよね?笑