カナリアンソウル
プロローグ
志望高校に合格して当たり前のように部活に入った。
学校が休みの日は部活が終わってから三時間だけのバイト。
毎日忙しいハズなのに、その繰り返しは何か埋まらない物足りない気持ちにさせた。
友達もいる。
趣味もある。
私に足りないものはなんだろう…
本当にその辺にいる普通の人間で、普通の生活を普通に送って…
なんだろう。
この普通だらけ。
理想とは違う毎日って感じだった。
一言で表すと、退屈。
周りも皆同じだったのかもしれない。
私と同じく、何も無い毎日を埋める“ナニか”が欲しかったのかもしれない。
イスを回転させて向かい合った途端に「恋愛だね」と突然説き明かされた。
前の席に座る前髪パッツン黒髪ショートの彼女。
入学して最初にできた友達。
「いちいちコッチ向かなくて良い」
「なんで?会話するときは顔合わせた方が良いじゃん」
鼻の下にペンを挟めて口を尖らせた彼女は、頭もそれなりに良くて部活でも活躍してて彼氏も居て…
足りないものは何もないように思えた。
私だって伊達に三年も片思いしてないんだけど。
胸を張れそうになかったから、それは言わないでおいた。
学校が休みの日は部活が終わってから三時間だけのバイト。
毎日忙しいハズなのに、その繰り返しは何か埋まらない物足りない気持ちにさせた。
友達もいる。
趣味もある。
私に足りないものはなんだろう…
本当にその辺にいる普通の人間で、普通の生活を普通に送って…
なんだろう。
この普通だらけ。
理想とは違う毎日って感じだった。
一言で表すと、退屈。
周りも皆同じだったのかもしれない。
私と同じく、何も無い毎日を埋める“ナニか”が欲しかったのかもしれない。
イスを回転させて向かい合った途端に「恋愛だね」と突然説き明かされた。
前の席に座る前髪パッツン黒髪ショートの彼女。
入学して最初にできた友達。
「いちいちコッチ向かなくて良い」
「なんで?会話するときは顔合わせた方が良いじゃん」
鼻の下にペンを挟めて口を尖らせた彼女は、頭もそれなりに良くて部活でも活躍してて彼氏も居て…
足りないものは何もないように思えた。
私だって伊達に三年も片思いしてないんだけど。
胸を張れそうになかったから、それは言わないでおいた。