カナリアンソウル
「あれ?てか今日さ、卓人達と遊び行ったんじゃないの?ひろみが言ってたけど」
「あー。めんどくせーんだ。そーゆーときない?」
あるあるとか思いつつ、私はおそるおそる訊ね返していた。
「私と祭りに行くのは面倒じゃないの?」
「むしろ楽しみかな」
「ちくしょう、何てことだ。幻聴が…」
「ああ、つくづく鬱陶しい女だな」
貴は独り言のようにつぶやくと、急に地面を叩いた。
「ちょ、ちょっと待って。ごめん、怒ったの?」
私は慌てて立ち上がろうとした。
だが、腰を浮かす時間も与えられぬまま、私は腕を引かれ、貴の胸に激突していた。
離れようにも、顔がスッポリと胸に収まりきっている。
「別に怒ってない。お前、俺のこと怖がりすぎ。俺のイメージって、そんな悪いか?いつも離れたそうにしてるし……ってか、まあ、すぐ逃げんのやめろ――」
言葉を区切り、貴は上からじっと私をのぞきこんでいたが、
「でも俺のこと好きなの丸出しだよな?」
と訊ねてきた。
貴の後ろで、さっきのカップルが帰って行くのが見える。
「好き」
私は正直に答えた。
貴の唇が私の口についた感触。
「どう信じた?」
「あー。めんどくせーんだ。そーゆーときない?」
あるあるとか思いつつ、私はおそるおそる訊ね返していた。
「私と祭りに行くのは面倒じゃないの?」
「むしろ楽しみかな」
「ちくしょう、何てことだ。幻聴が…」
「ああ、つくづく鬱陶しい女だな」
貴は独り言のようにつぶやくと、急に地面を叩いた。
「ちょ、ちょっと待って。ごめん、怒ったの?」
私は慌てて立ち上がろうとした。
だが、腰を浮かす時間も与えられぬまま、私は腕を引かれ、貴の胸に激突していた。
離れようにも、顔がスッポリと胸に収まりきっている。
「別に怒ってない。お前、俺のこと怖がりすぎ。俺のイメージって、そんな悪いか?いつも離れたそうにしてるし……ってか、まあ、すぐ逃げんのやめろ――」
言葉を区切り、貴は上からじっと私をのぞきこんでいたが、
「でも俺のこと好きなの丸出しだよな?」
と訊ねてきた。
貴の後ろで、さっきのカップルが帰って行くのが見える。
「好き」
私は正直に答えた。
貴の唇が私の口についた感触。
「どう信じた?」