カナリアンソウル
鼻歌を歌いながらゴロゴロしてた果穂から寝息が聞こえ始めたのを合図に、あたしは外に出た。


『良く分かったね。ウチ』


「おー、あんだけ詳しいメールくれれば分かる」


『何かあったんじゃないの?連絡してくるなんて』


「ちょっと暇だっただけ」


『へぇ〜』


最初。


まさか明希が同じ学校だなんて思わなかった。


だから席が隣だったときビックリ。


なんで明希が居るの?!ってのと、もう一つ。


あの時見た銀髪はやっぱり明希だったってこと。


「明希のこと気にならない?」


『なるよ。なんだかんだ分かんないことだらけだし』


「教えてやろうか?」


『あたし、あんたのそーゆーとこキライ。てか全部キライ』


「だろうねえ〜」


『でも、明希は好き』


「俺達兄弟なのに?」


『そーゆーときだけ兄弟って言うな。明希はタカと違って…』


「違うんだ。何が?DNAが違うとかギャグかます?」


『やっぱ家戻る』


「待って」


引き返そうとしたら軽く腕捕まれた。


「それ。明希の病気の原因」


…はっ?それ?


それってどれ?なに?


意味不明。
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