カナリアンソウル
『二年だけど、何?』


「あっそ。俺の隣座れ」


なんだ?この男。


やっぱ相当チャラチャラした奴なんだ。


リーダー格みたいな感じだし。


『…わかった』


「お前、今日暇?」


『まぁ‥うん』


「じゃあさ、来いよ」


『どこに?』


「俺等、今日飲み会すっから!果穂は来るってよ」


『分かった。行く』


ぶっちゃけ、本当はそんなノリ気じゃなかった。


でも果穂の知り合いだし、気を悪くさせちゃいけない。


「お前、めんこいね」


頭をくしゃくしゃにされた。


何か、頭に置かれた手に不覚にも少し安心した。


「じゃ、後でお前等二人迎え行くからな〜!」


『あ、うん。てか、名前…』


「陸斗。みんなリクって呼んでるけど、何でも良いよ」


陸斗、か…


良くありそうだけど、あんま聞きなれない名前。


知り合いにも居ないし。


なんてくだらないこと考えながらも、陸斗の横に座りながら煙草に火をつけた。


「お前、煙草吸うんだ」


『まあ…、一応ね』


一応と言うより、ガッツリ吸ってるけど。


「煙草吸う女はダメ。辞めろ」


『…嫌』
< 56 / 116 >

この作品をシェア

pagetop