カナリアンソウル
―六月十三日。


次の日は見事二日酔い。


眼の下には綺麗な隈。


あのあと皆が戻って来て、信じられないくらいのハイテンションのまま朝方までドンチャン騒ぎだった。


多分あたし以外の昨日居たメンバーもグロッキーだと思う。


学校の準備するのに一回朝帰って風呂入ったけど、気持ち悪いし寝不足で頭クラクラするし、最悪。



「おっはあ★」


『おーす。元気だな』


いつもどおりのそっけない男子みたいな挨拶。


「…結衣?」


『ん?顔に何か付いてる?』


「顔、赤いよ…?」


『今日朝からボーっとすんだ』


「えぇー……あっ!」


果穂、何に驚いてんの?


「…に、やってんだよ!」


なんだ?


頭の上から息の上がる声が聞こえた。


「帰んの?」


陸斗。


教室まで来たの‥?


「帰る?」


『かえっ‥る‥』


「じゃ、鞄どーぞ」


頭の上に乗せてきたの、確かにあたしの鞄。


陸斗、呆れてる?


明日って言ったのあんたじゃん。


「じゃ、俺もついてこっとー」


え‥?


『ついてくって‥?』


「お前の家。はーやーく!行くぞっ!」
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