カナリアンソウル
「紗香、あのさ…」
陸斗はあたしをチラッと見た。
「あ!ごめん。リク、彼女さん、じゃあね☆」
笑顔で手振って小走りでどっか行った紗香さん。
だから彼女じゃないってのに…
『あの人…』
「ただの友達」
『ふ〜ん。仲良いんだ』
「お前と俺だって仲良いじゃん。そんな感じ」
陸斗気付いてるかな…
昨日くれたピアス、今日も付けて来たんだよ?
『紗香さん…だっけ?陸斗のこと…』
「あいつ彼氏いる」
あー…
あたし凄いねちっこい女じゃん。
『あっそ』
家の前に着いて陸斗の背中から降りるとき、頭くしゃくしゃにされた。
「じゃあな。ちゃんと寝て、お大事にねっ!」
陸斗があたしの右手を握ってぶんぶん振り回す。
鞄も返してくれた。
ホントに家まで送ってくれただけ。
掴まれていた右手が離れたとき、何か…
虚しくなった。
握られていた手で軟骨を触る。
あたしにとっては特別なプレゼントのピアスも、彼にとっては何の気もないただのピアスだろう。
『陸斗のヤリチン…』
帰って行く彼の背中に向かって小さくこぼした―…
陸斗はあたしをチラッと見た。
「あ!ごめん。リク、彼女さん、じゃあね☆」
笑顔で手振って小走りでどっか行った紗香さん。
だから彼女じゃないってのに…
『あの人…』
「ただの友達」
『ふ〜ん。仲良いんだ』
「お前と俺だって仲良いじゃん。そんな感じ」
陸斗気付いてるかな…
昨日くれたピアス、今日も付けて来たんだよ?
『紗香さん…だっけ?陸斗のこと…』
「あいつ彼氏いる」
あー…
あたし凄いねちっこい女じゃん。
『あっそ』
家の前に着いて陸斗の背中から降りるとき、頭くしゃくしゃにされた。
「じゃあな。ちゃんと寝て、お大事にねっ!」
陸斗があたしの右手を握ってぶんぶん振り回す。
鞄も返してくれた。
ホントに家まで送ってくれただけ。
掴まれていた右手が離れたとき、何か…
虚しくなった。
握られていた手で軟骨を触る。
あたしにとっては特別なプレゼントのピアスも、彼にとっては何の気もないただのピアスだろう。
『陸斗のヤリチン…』
帰って行く彼の背中に向かって小さくこぼした―…