カナリアンソウル
「テスト終わったし遊ぼうか。今日は部活も休みだし」
「良いけど…なにして?」
「カラオケ〜」
「ふ……二人でってことじゃない……よね?」
私は何とか声を振り絞って答えた。
「俺たちもう友達じゃないんだから二人でも良いだろ」
「だって…」
ぶっちゃけ男と二人きりで遊んだ経験が少なかった。
キスも貴が初めてだし、勿論そういう行為もしたことはない。
「瞑、やっぱまだ引っ掛かってない?」
「引っ掛かるって、何が?」
「俺の気持ちが本気かどうかってこと」
カーデの裾を握った私を、貴は苦笑いしながら見た。
「俺が入れない領域作んのダメ」
「私が?そんな風に見えるの?」
貴もひろみも卓人もみんなのことが大好きなのに、なんでそんなこと言うの?
「俺と居てもふとしたときの表情がさ、何かね」
私はどんな顔して貴といたんだろうと、俯いて立ち尽くした。
「あの、さ。友達と恋人の境界線って、どう違うの?」
ただなんとなく草花を引きちぎるよう、
ただなんとなくがむしゃらに走るよう、
ただなんとなく風をつかもうと手を伸ばし拳握るよう、
ただなんとなく…
僕達は似ていた。
「良いけど…なにして?」
「カラオケ〜」
「ふ……二人でってことじゃない……よね?」
私は何とか声を振り絞って答えた。
「俺たちもう友達じゃないんだから二人でも良いだろ」
「だって…」
ぶっちゃけ男と二人きりで遊んだ経験が少なかった。
キスも貴が初めてだし、勿論そういう行為もしたことはない。
「瞑、やっぱまだ引っ掛かってない?」
「引っ掛かるって、何が?」
「俺の気持ちが本気かどうかってこと」
カーデの裾を握った私を、貴は苦笑いしながら見た。
「俺が入れない領域作んのダメ」
「私が?そんな風に見えるの?」
貴もひろみも卓人もみんなのことが大好きなのに、なんでそんなこと言うの?
「俺と居てもふとしたときの表情がさ、何かね」
私はどんな顔して貴といたんだろうと、俯いて立ち尽くした。
「あの、さ。友達と恋人の境界線って、どう違うの?」
ただなんとなく草花を引きちぎるよう、
ただなんとなくがむしゃらに走るよう、
ただなんとなく風をつかもうと手を伸ばし拳握るよう、
ただなんとなく…
僕達は似ていた。