カナリアンソウル
―九月十六日。


『果穂ってさ、陸斗達となんで仲良いの?』


「はい?結衣だって仲良いじゃーん」


『あたしより前から仲良かったんでしょ?』


「結衣だってあそこで知り合った先輩いるんじゃないの〜?」


『まあ、多少は…』


「それと一緒だよ」


『じゃあ溜り場で知り合って仲良くなった。みたいな?』


「そうそ」


『理解した〜』


「まあ、陸斗は中学のときから良く一緒に居たけどね。高校入ったときビビったよお。なんでいんの?!みたいなあ〜」


『一緒の中学なの?』


「い〜や、中学の先輩の紹介で知り合ってさあ。高校入るちょい前まで付き合ってたんだ。この高校にいたのは入学してから知ったんだけどお〜☆」


今…付き合ってた、って言った?


『付き合ってたんだ』


「まあ、うん」


『陸斗悪そうだし別れて正解じゃない?』


ちょっとショックだったから、意地悪してみた。


「なにそれ。まあ、俺と居たらお前まで評判悪くなるから〜って振られたけどお」


『確かに評判悪そう』


「言うねえ〜」


『もう別れたんだし良いっしょ?』


「今も友達なんだけど」
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