秘密のアイドル~仮面カブリノオ姫様~下


「ッン…んん~!……はぁっ、……嫌ッッ!!」

キスは乱暴な設定。

匡は設定通りの乱暴なキスをアタシにくれた。


アタシも設定通りビンタを返す。

予測以上の大きく乾いた音がスタジオに響いた。


「何するのよ」



アタシも……言い方間違えた……


ホントはここは涙目で匡を睨み付けるシーンなのに……



匡の顔が見れない。



今のアタシには涙目で唇をきつく噛みながら床を見つめる事しか出来ない。


「ズルいよ。いつも真二は自分中心でっ……」


勢いよく匡の胸を両手で叩きながら言う。

「っ馬鹿!……ばかばかばか…」




ポカポカ叩き続けながら馬鹿という言葉も続ける。



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