秘密のアイドル~仮面カブリノオ姫様~下

「あや、珍しい」


純君が壁に寄りかかって寝ていた。


呼吸の音が聞こえなくてなんか死んでるみたい。


疲れてるのかな?

起こしちゃうの可哀想だから寝かせといてあげようかな。


ホントは今日はもうお仕事入ってないし。

でもここに放置しとくわけにはいかないしなあ


「フー」

純君の耳に息を吹き掛ける。


「う゛っ……、あ!ごめん侑姫ちゃん終わったんだ?」


寝ぼけてる純君はじめて見た。

一応純君も人間だったんだ。


「今日はもう仕事入ってないから帰っていいよ?アタシ表参道に用事あるから車で家まで直帰しちゃっていいよ事務所戻るとまためんどうだし」


「じゃあ表参道まで送ってく」


「いいよ。半蔵門線使ってけば10分もかかんないし、マックス・マーラに行くから駅からも近いし」

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