秘密のアイドル~仮面カブリノオ姫様~下

家まで純君に送ってもらって家に着くと、兄貴はまだ帰ってきてなかった。


「結局また1人か・・・」

寂しいな。

昨日いた人がいないとこんなに寂しいものなんだ。


「うん、そっか酒だ酒、酒を呑もう!」


酒を呑めば寂しさが少しは紛れるし。


カシスのお酒があるから牛乳で割って飲もうかな。

オレンジで割ってもおいしいしなぁ。


と思いながら冷蔵庫を開けたらまさかの水とビールしかなかった。


まさかの牛乳ないじゃん!!!


ビールでいっか。

勢いよくプルタブを引く。


「うんま」


久しぶりに喉に流れるビールにどこか懐かしさを感じる。


そっか、最近お酒呑んでなかったんだ・・・



最後に呑んだのいつだっけ?


てかいつからあんま呑まなくなった?


ちょうどマネージャーが変わったあたりからかな?


マネージャーと言えば高槻さん、元気かな?



なんの連絡もくれない。

メールの返信もない。

もちろん電話も掛けたけど出てくれない。


そんな重症じゃないはずなのになんで?



寂しいよ・・・


熱い涙がほほを伝うのを感じた。


何こんなことで不安になってんだろう?


お酒呑んでるから少し多感になってるのかな?




もぅ寝よう。



涙で濡れた頬を手で擦って布団に入った。

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