秘密のアイドル~仮面カブリノオ姫様~下
気づく間もなくアタシの目からは涙がポタポタ零れた。
「匡は、匡は、どこですか?会いたいっー…!!」
さっき睨み付けた看護婦に今度はしがみつき、聞いた。
「緋山さんは外科なので1つ下の階ですよ」
ベッドから飛び降り、部屋から出てどこかもわからない階段を探し、走った。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ……」
階段を見つけた!と思った瞬間見慣れた待ち人も視界に入った。
「っ純君!」