秘密のアイドル~仮面カブリノオ姫様~下

純君の手をがむしゃらに振り払って、階段を降りた。


「こらっ!!」


後ろから純君の声が聞こえる。


1っ下の階に着くと、廊下が沢山ありすぎてどっちに行けばいいのかさっぱり解らなくなった。

そしてアタシの足は完全に止まった。


「……この病院広すぎ!!」


わかんなくて足が止まった途端、後ろからきた純君に取り押さえられた。



「侑姫ちゃん!!ほらカーディガンとサンダル」


あっとゆうまにアタシの病室まで行って取ってきてくれたのだろう。


「ほら、これ着たら連れてってあげるから」


そう言ってカーディガンを勝手にアタシの腕に通してく。


「早くしてよ、トロイ!!」



「はい、出来た。こっちだよ」



アタシにカーディガンを着せ終わるとまたどんくさすぎる動きでアタシの前を歩きだした。


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