秘密のアイドル~仮面カブリノオ姫様~下
「うんー、でも久しぶりに病院から出て身体動かせるから気持ちいい」
窓から顔をだし風を全体で感じる。
「そっか、退院おめでと」
改めて言う純君。
「実はね、皆からもらってるしもぅいいかなって思ったんだけど、やっぱりおめでたい事だから俺からも花束、あるんだ。侑姫ちゃんの家に送るように注文したから、今日家に帰ったら宅急便の留守のチェックしといて」
うれしいけど…
男のくせに随分とめんどくさい事するなぁ。
「ねぇ純君わかってる?アタシにってことは水とかの世話、純君自身でやらなきゃいけないんだよ??」
アタシはめんどくさくていつも純君に任せている。
「……そこまで考えてなかった…俺があげるのくらいは自分で世話してよ」
……
「わかった」
マメな男ほど可愛くてめんどくさいものはない。
アタシは視線を外へ戻し、気づかれないようこっそり笑みを浮かべた。