秘密のアイドル~仮面カブリノオ姫様~下

「まぁ、もう一生会えないと思ってたしね―…」


そんな兄貴トークをしながら車はちんたら進んで行った。


今日は久しぶりに″とある美女″の撮影。

「ねぇ?純君」

んー??て面倒くさそうな返事が運転席から返ってきた。


「ライト落ちてきちゃって、怪我人も出ちゃって、しかも怪我人緋山匡だし……スタッフ、責任取らされたりしないかな…?」

最近、一番の心配事。

社会ってそゆとこ何気カナリ厳しいから仕事無くなっちゃったりしてないといいけど…


「あー、まぁ会社によるけど、何もないって事は無いかな。しばらく仕事は回ってこないかもね」


純君はハンドルを回しながら言った。


純君はいつでも冷静だなぁ。

「そっかぁ……」

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