秘密のアイドル~仮面カブリノオ姫様~下
「侑姫!」
って緋山匡の声で振り返る。
「緋山匡!!昨日ブリじゃん」
満面の笑みで応える。
「あのさぁ、前から聞きたかったんだけどお前なんで俺の事フルネームで呼ぶわけ??」
急に顔を近づけて言った。
か、顔っっ!!
顔近っ!!
近すぎるよっ!!
「べべべ、別に理由なんて無いけど……」
無いけど……
「俺が怪我した時は匡って名前で呼んでくれたよな??もう1回呼んでよ」
わざとなんだろう。
顔がニヤニヤしてる。
うざっっ!!
「呼んでないわよっっ!!幻聴よ、幻聴!!」
呼んだ。
確かに匡って呼んだ。
それは覚えてるけど……
「あら??忘れちゃったのバッチリ呼んでたわよ??」
げ、スタッフの安部さんがいきなり話に混じってきた。
「もぅすっかり仲良くなったし、付き合ってたのかと思ってたのに…私達の読みはハズレね」
ちょ、何勝手にわけわからん事読んでたんですか!!