秘密のアイドル~仮面カブリノオ姫様~下
「そ~いや、先輩大丈夫っすか??」
今日ココに来た本題って感じで切り替えて聞こえた。
「ん?歯磨き??大丈夫、毎日磨いてるよ」
敢えてそこでふざける。
「虫歯の心配じゃなくて…違う方っすよ」
やっぴがなかなかしない呆れた顔。
いつもやっぴは呆れた顔される側だから。
だけど、違う方って?
やっぴ、意外と遠回し。
「先輩達っす」
メイクの堀さんも立ち入っちゃイケない話とわかったようで、無関心なフリして手を動かす。
「アタシの??」
「はい、先輩の……その…先輩達、今…あんまり…ぁー…先輩の事よく思ってないみたいで………いろいろ…」
鏡越しに合っていた目を下に反らすやっぴ。
「あ~、なるほど!大丈夫!!わざわざありがとね」
先輩の先輩?
そっか!!
やっぴとミサキアヤは同じ事務所だった。
それで、ミサキアヤ達の噂がダイレクトに耳に入って、アタシにわざわざ教えてくれたんだろう。
「いえ!その、自分は先輩大好きなんで、頑張って欲しいっす!!自分でできる事なら何でも言って欲しいっす!!」