秘密のアイドル~仮面カブリノオ姫様~下

それから車の中ではエンドレスで純君の説教が続いた。


「ただいまー」


靴を脱ぎ散らかしてリビングに入ると、兄貴は雑誌を読んでいた。


「おかえり~まいすうぃ~とぷりんせす!!」

そう言いながらパキン、と小気味いい音を点てて兄貴は口に入っていたポッキーを噛む。


こういうテンションの兄貴見てるとやっぱり兄妹だなって実感しちゃう。


自分でゆ~のもナンだけど、似てるんだよね。


「今日は帰りめっちゃ早いの!!いつもは昨日みたいな深夜なんだけど、今日は超!早いから一緒に呑んで呑んでDVDでも見ない??」


人差し指を突きだして提案する。


「いいね~。俺、ワイン呑みながらホラー見てえ」


好きな映画ホラーなの?

うわー、とことん血が繋がってるわ……

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