秘密のアイドル~仮面カブリノオ姫様~下
「撮影入りまーす」
って準備してたスタッフが皆に声をかけるとやっと皆散った。
アタシの出番、まだだよね??
もぅ1回匡の方を見たらまた目が合った。
なんか偉そうに睨んでる匡にムカついて文句を言いに匡の所まで歩みよった。
「何睨んでるの??」
座ってる匡が上目遣いでアタシをまだ睨み続ける。
「お前なんなの?まじわかんね…言ってる事もやってる事も……全然わかんねぇよ……」
下をうつ向き匡が言った。
こんな自信無さげな匡初めて―…
「俺になびかない女が初めてで、頑張って、頑張って捕まえて…やっと捕まえたと思った途端、またお前は俺の腕から逃げていく…こんな女、初めてでわかんねぇーよ……」
そして椅子から立ったと思うと椅子を蹴っ飛ばしてスタジオを出てった。
椅子が大きい音を立ててアタシの寸前に倒れた。
「……危ないじゃん」
はぁ、とため息をつき、椅子を直した。