どりーむタイムズ
 こんな事をする僕だって、恥ずくないわけじゃない。
 自分で、自分をものすごく恥じんでいる。
 …でもアッチでは、こういう事をしないと嫌われた。

「別にいいじゃん。どうせ誰も見てないだろうし。全然重くないよ。それに、前の学校では無理やりこういう事やらされてたし。」
「…だからって、いきなりする事ないじゃん。」

 そうこう言っているうちに、教室に着いた。

「はい、到着。」

「斉藤君って、ホント最低だね。前の学校でもやらされてたなんて変な嘘まで吐いて。」
「いや…それはマジでホントだから。」
「そんなわけないでしょ!!!もう…いいから、早く終わらせて。」

 つくづくキレやすい人だ。

「ああ。」

 僕は、なんだか悲しくなった。
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