双子フタゴ兄アニ



俺は公園の大木の前に小さなあいつを待たせてそのままそこを離れたんだ




罪悪感なんか微塵も感じてなかった




「あれ、伊吹はどこ?」


夕方に帰宅した吹雪が俺に聞く



「知らね」


「知らないってこんな時間に1人で外にいるなんて危ないだろ」



「家の場所くらい分かるんだし暗くなりゃ帰るだろ」

「女の子なんだぞ!」


「ほんとお前って真面目だな、よっ優等生」


「ほんっとお前は外面だけなんだから!」



「外面だけの俺に勉強も運動も勝てないんだよな〜優等生は」


「お前〜〜〜」



その時だった



ゴンっ!!!


人体から出る音とは思えねぇ音が頭に響き頭上から鬼ババァのような一声



「迎・え・に・行・け!!」


< 103 / 123 >

この作品をシェア

pagetop