双子フタゴ兄アニ
「帰る!もぅ用事すんだんでしょ!?」
急に立ち上がったわたしに兄貴は少し驚いて
「なんだ?急に…
でもお前、もう遅いから―――」
えっ?
兄貴が送ってくれるの?
珍しい
「迎え呼んでおいたぞ」
ニヤッと笑う兄貴の声に合わせて
バン
喫茶店の扉が乱暴に開いた
「ア・ラ・シ〜〜〜!」
!?
フブキお兄ちゃん!
いつもはキッチリ着ている制服が乱れて、息も切れてる
よっぽど急いで来たみたい?
「オレのイブを勝手に連れ出してんじゃねぇよっ!?」
「お前のじゃねーだろっ気持ちわりぃ」
「今はオレん家に住んでるからオレのだっ!」
「じゃあ、俺の家にいる間は俺のモノだと主張していーんだな?」
「ダメに決まってんだろぉ!!!」
や、やめてよっ
何事かとお店の人達が見てるでしょ!
しかも、ただの兄弟ゲンカなんですーーー
わたしを取り合ってるとかじゃないんですよーーー?