双子フタゴ兄アニ
意を決して向かうと
街灯の下
帽子を被った男の人が仰向けに倒れ
それを……片足で踏みつける兄貴……!
「はい、……そうです、……2丁目の」
兄貴は足でグリグリと男を踏みながら携帯で何か話している
「……アラシ…兄?」
携帯を閉じた兄貴は固まるわたしに視線を向けた
「おぅ伊吹、今警察呼んだけどこいつで間違いねぇの?」
……何故呼ぶ前に確認しない?
目を凝らし恐る恐る踏みつけられてる男を見た
さっきは後ろからだったしよくわからない
でも走り去る後ろ姿の男は帽子をかぶっていた
「お前だろ?うちの妹襲ったのは」
兄貴はわたしの返事も待たず決めつけ男に低い声で迫る