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「さ、ひよのちゃん、好きなところに座って」

悠先輩に促されながら、あたしは近くの席に座る

「俺ー、ひよのさんの隣がいー」

そう言って

ちょこちょこと小走りで走ってくる龍くん

かっ・・・可愛い///


よいしょっと席に座り、龍くんはじっとあたしの顔を見てきた


「ん?なぁに?」


「ひよのさんは、何科?」

百衣学院には多くの科がある

「あたしは数学科だよ。」

将来税理士になるために一生懸命勉強して、やっと入れた科なのだ


「ひよのさん、頭いいもんねー。数学科ってただでさえ頭いいのに、そこの特待生でしょ?凄いなー、俺、見習わないとなぁ」


ん?
あれ?

「龍くん?」

「んー?」

両手を前に組んで伸びをしている龍くん


「どうしてあたしが特待生だってこと、知ってるの?」


「んー?」


少し考えるポーズをした後に


にこっと笑い

「秘密ー」


とだけ言った


反論しようとしたが、あまりの可愛さに不本意ながら、きゅんきゅんしてしまい、出来なかった




「悪い…、遅くなった…」


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