White Giraffe
「お金、必要なんですか?」
「別に。暇でやることねぇから。」
鷹宮さんの『別に』は否定の意味だ。
煙草を灰皿に押し付け、腕時計を見る。
「そういえば、お幾つですか?」
「今年で21。」
「誕生日いつですか?」
「来月の2日。」
あと何週間かある。
プレゼントを悩む時間はまだ沢山残っていた。
「プレゼント、絶対に渡します。」
「お前は?」
煙草のケースからもう一本出すと苦笑まぎれに鷹宮さんはこっちを向く。
そんな仕草に胸が高鳴る。
「今月、高二になりました。」
「誕生日は?」
「7月です。」