White Giraffe
振り向いたそこには、多分、下級生の女子。
「はい?」
どこかで…、そういえば体育の時に目が合った子だった。
我ながら記憶力と視力がいいな、なんて思うけれど、何故その能力を試験に生かせなかったのか。
「…何?」
少し落ち込みながら、聞いた。
「名字、なんて言うんですか?」
………ハァ!?
なんだろう。
名前は知ってるのに、名字は知らないって?
てか、今思えばなんでいつも渡り廊下にいるの?
…お化け?
確実に可笑しい方向に行った思考回路。
落ち着いた結果。
「城沢。」
素直に答える事にした。