White Giraffe

人差し指を立てる。

「ひとつ。あたしが可哀想だから、鷹宮から早く離れたほうが良い。」

共に中指も立てる。

「もうひとつ。あたしに、鷹宮を吐かせたい。」

清が息を吐く。

そしてジャケットから、煙草を出した。

トントンと一本取り出して口に咥える。

ライターで火をつけたところで、煙を吐いた。

「だからやなんだよ、情報屋のお前と話してると誘導するつもりが誘導されてる。」

よく言われる、と返せば呆れた顔をされた。

外はもう暗い。

闇が訪れる。



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