White Giraffe

簡単に答えを言わないのは、言いにくい方だから。

晶も清の煙草を一本咥えた。

「総長は考え方がかたいんだよ。駆け引き考えずに話しゃ良いのに。」

「あ?」

「つまり、直球で言うとこうだ。鷹宮に近い藤堂に探ってもらいたい。」

あたしはすぐに首を振った。

そんなこと、しない。

あたしが今信じるのは情報よりも黒都の方。

どんなに昔の誼である清や晶の頼みでも、聞けない。

人は、信頼で関係を築けるから。

「じゃあ、話は終わり。」

「おい、藤堂!」

「だから、あたしは城沢だってば!」



< 98 / 101 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop