左肩の重み~隣で眠る君へ~
完璧主義者な彼女

付き合うまで

「美香?」


左肩に重みを感じで、読んでいた雑誌から顔を上げて原因を探る。


今日は日曜日。


日曜日の午後は決まって美香はテレビ、俺は雑誌と、ソファーに座ってゆっくりした時間を過ごす。


俺たちは別に、同じことをしていなくてもいい。


ただ同じ空間にいて、同じ空気を感じていれば。


彼女と俺は、会社の先輩後輩。


美香は俺より3つ下で、俺が美香の指導係に選ばれたのが俺たちが付き合うきっかけになった。


といっても、すぐに交際関係に発展したわけではない。


1年間先輩後輩を続けた。


もう美香と付き合って、2年になる。


有名大学を出た彼女は、最初から完璧だった。


仕事を与えればサッとこなすし、常に笑顔で同期の中でも中心的存在だった。


ただそれは、美香が人を集めて何かをするんじゃなく、彼女の周りに勝手に人が集まってる感じ。


仕事も出来るし、顔も可愛いということもあって、上司からも気に入られて、すぐに会社には馴染んだようだった。
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