左肩の重み~隣で眠る君へ~
「人ですか?」


「うん、人」


「常識のある人なら好きですよ」


そう言って美香は、頼んだウーロン茶を一口飲んだ。


「人の心にズカズカ突っ込んでくる人は嫌いです。あと、名前を呼び捨てにされるのもイヤです」


「名前?」


「見下されてる気がします」


「ふーん」


「きっと私、心が狭い人間なんです」


きっと美香は、自分の性格を誰よりも理解してる。


人の性格はそう簡単には変えられない。


だから、上手く自分という人と付き合っていかなくてはならない。


「でも、原田の周りにはいつも人がいるだろ?心が狭い人間に、人は集まらないと思うけど?」


「それはみんなが、私のことを仕事できるとか思ってるからです。人の中心にいるのは嫌いです。疲れるから」


「そうか」
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