左肩の重み~隣で眠る君へ~
付き合ってから
それからしばらくたって、俺と美香は付き合いだした。
「付き合って欲しい」
「はい」
ただそれだけ。
俺が初めて美香って名前を呼んだときも、美香はそれを素直に受け入れた。
会社の先輩後輩という立場から徐々に心の距離を縮めていったつもりだった。
それでも美香は、名前を呼ぶことは素直に受け入れたけど、それ以外では最初に会ったころのように俺になんとなく遠慮が見えた。
まずは名前。
会社では佐伯さんと俺のことを呼ぶ。
でも二人っきりで会うと、急に美香は俺の名前を呼ばなくなった。
「美香」
「はい?」
「俺のこと、なんて呼んでいいか分からない?」
きっとそう思っているだろうと聞くと、やはり小さく美香はうなずいた。
「下の名前でいいよ」
「付き合って欲しい」
「はい」
ただそれだけ。
俺が初めて美香って名前を呼んだときも、美香はそれを素直に受け入れた。
会社の先輩後輩という立場から徐々に心の距離を縮めていったつもりだった。
それでも美香は、名前を呼ぶことは素直に受け入れたけど、それ以外では最初に会ったころのように俺になんとなく遠慮が見えた。
まずは名前。
会社では佐伯さんと俺のことを呼ぶ。
でも二人っきりで会うと、急に美香は俺の名前を呼ばなくなった。
「美香」
「はい?」
「俺のこと、なんて呼んでいいか分からない?」
きっとそう思っているだろうと聞くと、やはり小さく美香はうなずいた。
「下の名前でいいよ」