蝙蝠の嘘
(―――良かったぁ、
あの小鳥を僕だと思ってくれた
みたいだ…)

 窓の外の木にぶら下がりながら
その光景を見ている蝙蝠。

(短い間だったけど、
お世話になりました)

 蝙蝠は女の子との、
楽しかった日々を
思い出していました。

(――――さよなら…)

 彼の目からこぼれ落ちる
一粒の涙――
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