ナズナとリトの冒険物語
村人達が寝静まり、辺りはしんとしている。

ナズナはそっと起き上がった。

すぐ隣で横になっているせりの様子をうかがってみる。

穏やかな寝息。

大丈夫だ。

ナズナは、せりに心の中で詫びると、静かに外に出た。

庭先に隠しておいたフロシキ包みを担ぎ、村の出口へと向かう。

問題は、うさぎ一家をどうごまかすかだ。

果たしてばれずに脱出出来るだろうか。

ナズナは抜き足差し足歩いていった。
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