Brother&Sister〜初めての再開〜
別れの日
そして別れの日は一番辛かった。
お兄ちゃんとは電車のホームでの別れとなった。
お父さんとお母さんはお兄ちゃんに何か話している。
それでお兄ちゃんは笑いながらうなずいている。
あたしは何を言っていいのか分からなかった。
ひたすら流れてきそうな涙をこらえていた。
お父さんとお母さんとの話しが済んだのか、あたしのところに来てくれた。
「何泣きそうな顔してんだよ。」
「だ……だって……。」
お兄ちゃんが話しかけてきてこらえていた涙が流れてきた。
「泣くなって。約束しただろ?また会うって。」
「…うん。」
「だからそれまでの辛抱だろ?それまで家族の事頼んだぞ…?」
「うん…。わかった……。」
そしてあたしは涙を拭った。
そしたら電車が来た。
「あ……もう行かなきゃな。」
「鳴実体に気をつけるんだぞ。」
「分かった。大丈夫だよ。父さん。」
「必ず連絡くらいしてきなさい。」
「絶対にするよ。母さん。」
「お兄ちゃん………。元気で……いてね…?」
「当然!大丈夫だ。」
そしたら頭を撫でてくれた。
プルルルルル──────
電車が発車しようとする。
お兄ちゃんは電車にのる前にあたしの耳元でこういってくれた。
『ずっと愛してるよ。』
そういって電車に乗り込んでいった。
そして笑って家族全員に手を振ってくれた。
あたしは最後の言葉ですごく泣いた。
「お兄ちゃん!!!!!」
お兄ちゃんはあたし達の姿が見えなくなるまで手を振ってくれた。
あたしは泣きながら一生懸命に手を振った。