空から笑ってて



彪流はヤバイ程頭が悪い。
高校生なのに小学生の問題が、ギリギリ解けるくらいの頭脳。
だから授業なんて、訳の分からない呪文を言われてるような感覚らしい。


「俺のこと知らねぇんじゃなかったか?」


「知ってる知ってる!!世界で1番知ってる!!!」


「ハハっ‥‥‥!!」


思わず笑った。
1番は言い過ぎだろ。


「さー!俺と諒の仲直りも済んだし。メグちんを迎えに行くか!!!」


彪流はそう言うとカノジョのクラスに向かってスキップでむかう。


「あ。」


アイツ忘れてやがる。


「彪流!鞄と俺忘れてるぞ。」


「アハ!!ゴメン忘れてた!!!
さ。諒は優汐ちんを!俺は愛しのメグちんを!再出発ー!!!」


「はいよ。」


彪流のテンションには疲れるな。
カノジョも大変だろうに‥‥‥。
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