太陽に輝く君 -夢空-



駅に着くと隼翔の姿を
すぐに見つけた。



「お久っ」


後ろからお腹をつねる。


「久しぶりだな。
家行くか」


最後に会ったのは1ヶ月以上前。
久しぶりに見る隼翔は
少し日焼けしていた。



「黒くなったね〜」


「試合続きだったしな」


忙しかったもんね…。

大変な時期にこうして
会う時間を作ってくれた
ことにも感謝しないと。


「もうすぐだね」


「案外早かったよ。
甲子園まで」


道のりのことだよね。


隼翔があたしの頭を
くしゃくしゃしながら
そう呟く。


「努力が報われたんだよ。
毎日走ったりさ」


「だと嬉しいけどな」


強いその瞳に
また恋をする。
真剣で真っすぐな眼差し。

いつだってそう。
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