太陽に輝く君 -夢空-
「真帆は野球とか試合
見るの?」
さっき大輝にもらったサイダーを片手に
興味ありげに悠が聞いてきた。
「あたし?野球大好きだよっ
去年も甲子園行ったからね」
あたしは去年のベスト4に入った
桜山の試合を見に行った。
あの時の感動は今も残ってる。
それはそれはすごいものだった。
「え~意外だな、スポーツ好きなんだ~」
そのあともあたしたちは
延々とスポーツ、
特に野球について語りに
語った。
陽吾と大輝、隼翔の3人は
桜山に入る前から
中学からシニアチ-ムが一緒だったとか
蓮のサードに対する
深い愛とか…。
とにかく常に爆笑。
「なんかみんな楽しそうだねっ。
桜山とか上下関係、厳しそうじゃない?」
「必要最低限だよな。
監督さんが実力主義だから、
隼翔なんてもう試合デビューしたよな」
「え…?すごいんだよね、それって」
だって桜山で1年で試合なんて、
聞いたことがない。
「すごいに決まってんじゃん。
隼翔は10年に一人の逸材だからな」
すごい…。
陽吾の口から出る言葉に
驚きを隠せないあたし。
「隼翔、すごいんだね」
隼翔にそういうと
「そうでもない」
って謙虚な答えが返ってきた。