太陽に輝く君 -夢空-
それから少ししてから
試合開始のブザーが
球場に鳴り響いた。
桜山は後攻。
結構監督さんが
後攻を好んでいるみたい。
初球は甘めのカーブ。
それでもぎりぎりストライク。
隼翔は打たせて取る
というよりも,
三振を重ねていくタイプ。
速球が多いのが特徴。
初回の3人目のバッターに
投げたストレートは
145キロを記録。
会場には大きな
どよめきが起こった。
3者凡退に片づけ,
その裏の攻撃。
隼翔は初打席に
大きなホームランを放つ。
「はやくんが打ったよ!!」
「お兄すごいね」
もうあたしと菜緒の間に
いる2人は大興奮。
アルプスも盛り上がってきた。
これで甲子園3試合で
3本の本塁打を
記録したことになる。